1.新店舗で実現すること
「3つのもったいない」を軸に新店舗を開店します
1.訳あり食材や未開発食材を使っての居酒屋メニューを提供する店
2.かつて賑わってた観光地や町民が知る風光明媚な場所の再整備、告知できる店
3.町民、訪れた人が主役となって町でやりたいこと、ものの後押しし伴走者になる店
4.食材の熱、場所の熱、人の熱に触れることで訪れた人の心の中に毅然と輝く田舎になり伝播していく拠点
2.自己紹介
皆さんこんにちは。
私は愛媛の南端 海もあり山もありの愛南町にて居酒屋を17年、柑橘農家を3年営んでいます佐伯恭介と申します。44歳、一人娘の父親です。趣味は草刈り、暇があれば日が暮れるまでやってます。あと高圧洗浄機清掃、毛玉取り、排水口の掃除です。
大学卒業後は主に関東圏、東南アジアと飲食店経営を経験し、27歳の時帰国し地元愛南町にて居酒屋「ばちこい 一期一会」を開店しました。
この度は居酒屋が貸主会社倒産による店舗取り壊し閉店、退去に伴い、この17年間で発見した地元の魅力を最大限に発揮でき、地元民と訪れた方が毎日繋がれる居酒屋を新規開店したく「愛南町 3つのもったいない発信プロジェクト」の援助をクラウドファウンディングにて募集することにしました。
2023年現在、愛南町の人口は10年前より5,000人減の20,000人を下回り、
地元住民にも観光客の方にも、町の魅力をどう掘り起こし、発信し持続できるかが急務となっています。
育った町が、助けてくれた町がこのまま消滅し、いつか子どもに問われたとき「しょうがないよ」と言い訳したくない。
私がなぜ「3つのもったいない」をテーマに店創りしていきたいのか、説明させていただきます。(グラフは愛南町の各地域人口推移:愛南町 人口統計データより)
3−1.もったいない食材
3年前から自立し始めた柑橘農業。
コロナ禍に襲われる2年前、2018年から町内にある農業法人で働いたり、JAにて柑橘栽培研修を受けたりと準備をし始めていました。
その理由は、町を代表する柑橘「愛南ゴールド」の落果、廃棄の光景がとてももったいないと感じていたからです。
落果する原因は、生理落果によるもの、水不足日照不足によるもの、強風によるもの、様々にありますが
落ちた柑橘をどうにか有効活用したいと居酒屋で生搾りジュースとして提供し好評いただき、居酒屋の看板商品になっていました。
落果実を利用するためには残留農薬の問題もあり、主に愛南ゴールドの耕作放棄地から分けていただいたのですが
近所の柑橘農家の引退に伴い、それならばチャレンジしてみようと思い、当時は居酒屋ついでの農家としてやっていこうと考えていました。
農地を引き継いだ2020年3月、専用の車も納車されいよいよ自分が作った(当時は一部ですが)柑橘を販売する段取りができた時を同じくして
コロナの猛威が愛南町に吹き荒れ、居酒屋も柑橘販売も一気に暗礁に乗り上げました。
居酒屋は開店休業状態、愛南ゴールドも市場が停滞し売れなくなってしまいました。
そこでSNSを活用し、売れなくなった柑橘販売の助けを求めた所
沢山の方々に購入して頂き柑橘だけでなく自分の生活も助けていただきました。
それから3年、主に農薬不使用、減農薬の落果実または傷だらけで市場で値段がつかない愛南ゴールドを
「サムライゴールド」と名を変え販売しています。
お陰様で毎年完売し一般的にワケアリでも、市場で買い取ってもらう優秀品以上の値段が付き
中身に問題なくきちんと事情を説明すれば販路はある、そう確信することができました。
農業の歩みを続けていくうちに、様々な地元の農産物(ブロッコリー、甘夏、コーン、玉ねぎ、さつまいもなど)が規格外としてその多くは廃棄されているのを知り
獣害駆除で命を頂いた猪、鹿などのジビエ肉も、魚市場で知名度がなかったり量が少なかったりする魚も
上手に調理し発信してあげればその輝きを取り戻す事ができるもではと居酒屋で試験販売をし始めていました。
新店舗では町の農家、漁師と直に連携し、訳ありだけど美味しいをどんどん発信していきます。
愛南町は海の町です。
コバルトグリーンに輝く海に群生するサンゴ、近海では中々お目にかかれない数多くの魚たち。
およそ30年前までは、隠れたダイビングスポットとして多くの観光客が来訪していましたが、徐々に下火になっていきました。
そこに4年前町外からあるダイバーが移り住みダイビングショップを立ち上げ
彼の優しい人柄と愛南の海の可能性が掛け合わさって
目に見えて街を訪れ宿泊するお客さんが増えたのを日々の居酒屋で体感していました。
「愛南町の海ってすごいんや」
佐伯も住んでいながら海に関心がなく、来てもらった県外ダイバーにその魅力を教えてもらう始末。
恥ずかしいやら誇らしいやらで、目立った観光資源がないこの町に人を呼ぶには海しかない。そう思うようになりました。
昨年にはダイバーの皆さんから教えてもらった、きれいなサンゴが群生する無人島 鹿島 を開拓清掃し
もっと海に慣れ親しんでもらうプロジェクト
「無人島 開拓フェス」を立ち上げ現地視察も完了しています。
定期的に開拓継続し、町内外からの協力者を募り、魅力のある海を発信していきます。
また、私がビフォーアフターの達成感のとりことなり、町の草だらけの目立つ場所を綺麗にする3回開催済みの「草刈りフェス」
町のキャンプ場前の池がヘドロ臭いと聞き立ち上げた、環境省承認をもらうため準備している「池の水全部抜くフェス」
どれもが「かつて輝いていた場所を綺麗にしたい」という人の本能を直撃し過程を楽しみ
そもそも持っていたそのものの魅力を再発見する全員参加型フェスになってます。
幼い子供から年配の方まで、町内町外、どれかの年代、性別にに偏らない
みんなが参加でき365日何かしらの祭りが開催している町にして
いつでも来た人をすべて受け入れられる、そんなコンセプトで勧めています。
(下部は2023年4月9日開催の第三回草刈りフェスです。)農業やってて思ったのは、耕作放棄地として引き継いだ農地の柑橘は私が手をかけなくても、とっても美味しいということ。
そもそも唖然とする急勾配の丘陵地を開拓し山道や石垣を作り、日光がふんだんに当たり水はけの良い凄い農地を1から作り上げた
じいちゃんばあちゃんは凄いということです。
今でも私が師匠として仰いでいるのは84歳のおばあちゃん。毎回自作のノートから沢山の知識知恵を頂いています。
また、柑橘収穫のお手伝いを町内の農業関係以外(理学療法士、塾講師、バーのマスターなど)の方にお願いしています。
そこでは私達が思いつかないような方法で収穫したり、販売方法を提言してもらってますが
下手な専門家のアドバイスより役立つ助言が溢れていてビックリしました。
表に出ていない彼ら彼女らの力をより形にして、町での生きがいややりがいに繋げてもらいたい。
「山だらけ地域でサバゲープロジェクト」や「星を見ながら深夜の柑橘収穫合コン」は
そんな地元住民の可能性を形にしたあなたが主役のプロジェクトです。
もっとみんなのやりたい楽しみたいを刺激し町内外の人たちを巻き込んで持続運営収益化
片田舎でも好きなことで生きることができればなんと素敵なことでしょう。
4.現状
新店舗は立地条件はいいものの、元々作業服屋さんということもあり何もありません。
また水道、排水、断熱、電気配線等基礎の部分と調理場や客席も一から作り上げていく必要があります。
店舗運営も破産管財人から27日前に退去勧告されたものですから、資金を貯めることもままならず
農業は3年目ということで農地開拓や柑橘植樹に先行投資が多く、お恥ずかしい話、余裕がありません。
このまま閉店することも考えたのですが、新店舗物件が今年3月に解体、更地にし、あるフランチャイズのお店の駐車場にする
という話をオーナーから聞いて、あまりにもったいないと感じ無謀とは理解しながら賃貸仮契約を結びました。
5.店舗作りからもったいないを
資金は無いながら、前店舗から活用できる調理器具、客席や椅子、カウンター、木材などを移設します。
また愛南町民に声がけし、倉庫などで眠ってる店舗で使えそうなもったいないものを募集し活用します。
既に農家さんから客席や机に使えそうなみかん箱を、元ラーメン屋さん店舗から調理器具や水槽を、建設会社さんからリフォームででた木材を頂けることに。
足りない知識は町内の方々に教えてもらい、出来得る限り自分でDIYすることで開店させていきます。
基礎工事費(上下水道整備、トイレ改築、エレベーター整備、電気配線工事等) 2,557,000円
備品購入費(空調機器、客席仕切り壁、壁紙、照明、上下水管、外壁ペンキなど)1,773,500円
駐車場整備費 76,000円
返礼品作成料送料等 206,200円
合計 4,612,700円(内自己資金1,200,000活用)
7.オープンスケジュール
3月 物件所得 DIY開始 もったいないもの集め開始
4月 クラウドファンディング開始
5月 リターン品発送(一部)
6月 クラウドファンディング終了 リターン品発送 物件工事開始
秋頃 オープン予定
8−1.未来予想図
ランチ営業も視野に入れています。
漁師、仲卸、加工業者と連携し、未利用魚や知名度は無いけど美味しい魚貝、旬で獲れ過ぎた魚を使いボリュームたっぷりの海鮮丼専門店を。
店員は主に65歳以上のじいじばあば。経験豊かなお料理を楽しんで頂き、次世代に受け継ぎます
季節の柑橘を入れたクレープと生搾りジュースが味わえるテイクアウトゾーンでは中高生の集まる場所に。
魚市場が休みの日曜日には、飲食店経営を目指す方のチャレンジできる場所として開放し
鯛カツバーガーや猪骨ラーメンなど愛南ならではの一品を提供できる機会を設けていきたいと思います。
この居酒屋、2階50坪の空間がまだ残っています。オーナーが宿泊できるようにとお風呂も簡易キッチンも備わっています。
とある施設からベッド6台、6人用丸テーブル譲り受けました。
空調や断熱材、避難経路増設など投資が必要になりますが
ダイバーや県外の方の簡易宿泊所として、会社のコアワーキングスペースとして活用し
柑橘栽培、収穫体験、生搾りジュース作り、ジビエ猟、無人島開拓、スキューバダイビング、居酒屋調理実習
愛南もったいない探しなどの拠点として更に整備していきます。
9.最後に皆様へ
まずは地域住民が自分を自分の町を好きになる。
その好きに地元以外の人が触れ伝播し愛南町に好きが集まる。
町のもったいないモノを もったいないなぁと思う人が もったいない能力で生きがいを作り上げていく。
見落としてた物が宝物になり可能性や希望となり魅了される出会いとなる。
この場所はもったいないの総拠点になります。
いつかあなたがこの町を訪れた時きっと感じるでしょう。
小学三年生の毎日楽しかったあの日々を。