演習問題（択一問題）2023年度版

こちらは、CPD 認定対象プログラム［自己研鑽②］の「演習問題」となります。
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締切は、2024年○月○日（○）までの送信分と致します。また、単位の反映や正答の掲載は締切後に致します。
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ご注意
・この演習問題（択一式）は「土壌医（１級登録者）」は単位取得の対象外です。
・正答率8割以上で単位取得（4単位）となります。
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土づくりマスター

土づくりアドバイザー

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全２０問

問１．陽イオン交換容量（CEC）と土壌管理に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① CECの大きい土壌は、硝酸態窒素を多く保持することができるので、施肥回数が少なくても良い。

② 黄色土では、土壌の酸性化が進むと、CEC が小さくなるので、土壌pHの管理に留意する。

③ CECの小さい土壌では一回の施肥量を少なくし、追肥で対応するとともに、作土を深くすると良い。

④ CECの大きい土壌では、施肥によって土壌中の養分をコントロールすることが容易である。

問２．植物体に含まれる元素の働きに関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 植物体は、多量元素の含有率が乾物当たりおよそ0.1%以上、微量元素では0.01%以上で正常な生育をする。

② 硫黄は、タンパク質などの生理上重要な化合物の構成元素であり、有機酸などの有害物質の生体内中和に関与している。

③ カルシウムは、細胞質中のペクチンと結合した状態で存在し、有機酸などの有害物質の生体内中和に関与している。

④ ホウ素は、細胞壁生成に重要な役割を持ち、ペクチンの形成と通導組織を維持する働きがある。

問３．腐植が土壌および作物に及ぼす影響に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 腐植は、土壌団粒の形成に不可欠な物質で、特にマクロ団粒の形成に重要な役割を果たしている。

② 土壌の種類によって腐植含量が異なり、一般に、畑土壌の場合、褐色森林土より黄色土の方が、腐植含量が多い。

③ 土壌の腐植含量が多くなるほど、作物の収量や品質が向上する。

④ 腐植は、土壌中のアロフェンと結合しやすいことから、黒ボク土は、他の種類の土壌と比較して腐植含量が多い。

問４．作物の種類と窒素の吸収に関する記述の中で、正しいものはどれか、次の中から一つ選びなさい。

① アンモニア態窒素が土壌中で多くなると、相乗効果により、カルシウムやマグネシウムの吸収が増大する。

② 畑土壌でアンモニア態窒素含量が多いと生育阻害を起こす可能性があり、一般に15 mg/100g以上は過剰とされている。

③ 良品質のホウレンソウを得るには、収穫時の残存無機態窒素量が、少なくとも5 mg /100g必要である。

④ キュウリは、長期にわたって連続して収穫していくので、土壌中の無機態窒素量が約20 mg/100gを下回らないように追肥を行う。

問５．土壌中のリン酸に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい

① 土壌中のリン酸の作物による吸収量は、地温によって左右され、20℃から10℃に下がると、1/10程度の量に低下する。

② 土壌中のリン酸は、土壌pHが低い場合に、鉄やカルシウムと結合して難溶性となり、作物に吸収されにくい。

③ 還元状態の水田では、リン酸第一鉄がリン酸第二鉄に変化するため、畑地に比べて土壌中のリン酸は、可給化されやすい。

④ 土壌中の有効態リン酸含量が300 mg/100gを超えると、作物の生育が悪くなるとともに、下葉が赤紫色になりやすい。

問６．カルシウムの性質に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 土壌中のカルシウムが過剰になると、生長の最も盛んな頂芽や根の生育が抑制されるため、農作物の生育や品質に大きな影響を与える。

② 土壌消毒後の土壌は、硝酸化成が進みにくく、カルシウムの溶出が少なくなる。

③ 土壌中のカルシウムの過剰は、土壌pHを高くし、モリブデン以外の微量元素の溶解度が高まる。

④ トマトの尻腐れの発症には、カリウムによるカルシウムの吸収阻害が最も大きく影響している。

問７．作物のマンガン欠乏症の発生に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① マンガン欠乏症は、一般に、作物体の下位葉に発生しやすい。

② 黒ボク土では、土壌中のマンガンが土壌有機物と結合し、不可給態化しやすく、マンガン欠乏症が発生しやすい。

③ マンガン欠乏症は、排水性が悪く、腐植が多い土壌で発生しやすい。

④ マンガン欠乏症は、土壌が酸性になると発生しやすい。

問８．地力窒素に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 一般的にレタスの秋どり作型の生育初期には、窒素吸収量の約60%を地力窒素に依存している。

② 水稲の窒素吸収における基肥窒素の依存度は30～40%であり、残りは地力窒素に依存している。

③ 地力窒素は、地温が15℃以上で発現し始め30～35℃で最も多く発現してくる。

④ 地力窒素の発現には、水分、酸素、土壌の種類と土壌pHが最も関係している。

問９．土壌硬度に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 山中式土壌硬度計の読みで25～30mmでもナシのような深根性の作物では、細根の分布が多く認められる。

② 土壌硬度は、孔隙量、仮比重、含水状態、粒径組成など土壌の諸性質が総合された形で示されるものである。

③ 土壌硬度計の読みから通気性、排水性の大小を評価することができるが、固相率を推定することはできない。

④ 山中式土壌硬度計の読みで25mm前後では、大部分の野菜類で根の分布が多く認められる。

問１０．土壌水分の用語に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 重力水とは、土壌の保水力を超える過剰な水であり、「過剰水」ともいわれている。

② 最大容水量とは、水の下方移動がなくなった水分状態を表し、水田での湛水状態はpF=1.0となる。

③ 毛管水とは、土壌中の細孔隙にわずかに保持される水のことであり、pF3.8相当となる。

④ 圃場容水量とは、作物が健全に生育できる圃場の水分状態であり、土壌を手で握りしめた時にわずかに湿り気を感じる。

問１１．土壌物理性と土壌病害を含む作物の生育障害に関する記述の中で、間違っているものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

※注：間違っているものはどれか。

① 水稲登熟期の高温障害である白未熟粒の発生は、冷害対策とは異なり、作土深の改善では低減できない。

② タマネギ乾腐病は、腐植含量が少なく仮比重の大きい土壌で発生しやすい。

③ 大型農業機械の走行は、深さ25～40cm程度に耕盤層を生じやすく、作物の根の伸長に悪影響を及ぼす。

④ アブラナ科野菜の根こぶ病は、土壌水分が最大容水量の60％以上で発病しやすい。

問１２．排水対策として用いられる各種の方法に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 額縁明渠は、溝幅25～35cm、深さ30～40cmの溝を掘り、明渠の終点は圃場外で自然浸透させる。

② 貫入式土壌硬度計による測定で、3MPa以上と土壌が硬い場合には、心土破砕後に弾丸暗渠を施工するのが適当である。

③ 粒径の大きいバーミキュライトは、土壌の通気性を高めるが、水分の保持力の低下をまねき、発芽が抑制される。

④ 土壌の通気性や透水性の改善に、青刈りトウモロコシ、ヘアリーベッチやクロタラリアが多く用いられる。

問１３．土壌病害に関する記述の中で、間違っているものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

※注：間違っているものはどれか。

① キュウリつる割れ病は、フザリウム菌による導管病である。

② アブラナ科野菜の根こぶ病は、細菌による肥大病である。

③ ジャガイモそうか病は、放線菌による柔組織病である。

④ トマト萎凋病は、糸状菌による導管病である。

問１４．センチュウ類の生態に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① ネコブセンチュウは、地温20℃以上になると活動を始める。

② ネコブセンチュウは、球形にふくれた雌成虫の身体内の卵の状態で、長期間土壌中に生存し続ける。

③ ネグサレセンチュウの産卵は、根の組織外で行われ、その孵化幼虫は新しい作物体に寄生し、根を腐敗させる。

④ ネコブセンチュウおよびネグサレセンチュウとも、多くの作物、花、樹木に被害を及ぼす多犯性のセンチュウである。

問１５．センチュウの被害を抑制する対抗作物に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① マリーゴールドの根には、アルファターチェニールという殺センチュウ物質が含まれている。

② ネグサレセンチュウ対策としてマリーゴールドを栽培する場合には、少なくとも4か月程度の期間作付けする必要がある。

③ マリーゴールドは、ネグサレセンチュウよりもネコブセンチュウに対する抑制効果が高い。

④ ギニアグラスは、ネコブセンチュウよりもネグサレセンチュウに対する抑制効果が高い。

問１６．窒素質肥料の種類と特性に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 尿素は、高温時に表面施用した場合、特に高pH土壌では、アンモニアガスが揮散しやすいことから、基肥施用にあたっては、覆土を十分に行う必要がある。

② 塩化アンモニウム（塩安）は、日照不足の際、デンプンの生成を促進するといわれ、ジャガイモなどデンプンを集積する作物に広く使用されている。

③ 硝酸ナトリウムは、ナトリウムを含むため、テンサイのほか、近縁種のダイコン、カブなどに限って使用されている。

④ リン酸アンモニウム（リン安）の窒素は、土壌への吸着が少なく、作物に効率良く吸収される。

問１７．リン酸質肥料に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 過リン酸石灰（過石）は、水溶性リン酸を主成分とする速効性肥料で、カルシウムが副成分のため、酸性改良効果がある。

② 熔成リン肥（熔リン）は、生理的中性肥料であるため、土壌を酸性化しない。

③ 苦土重焼リンは、く溶性リン酸を主成分とするので、リン酸吸収係数の大きい土壌でも、高い肥効が認められている。

④ リン酸質肥料には、く溶性、水溶性と可溶性があり、可溶性リン酸は、水には溶けないが、水溶性リン酸と同様、作物によく吸収される。

問１８．ケイ酸質肥料に関する記述の中で、間違っているものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

※注：間違っているものはどれか。

① ケイ酸カルシウム（ケイカル）は、水稲に対しては主にケイ酸の供給を目的に、畑作物に対しては主に酸度矯正を目的に施用される。

② ケイカルを土壌の酸度矯正に使用する場合は、炭酸石灰より10～20% 程度増量して施用する。

③ ケイ酸質肥料は、炭酸石灰や消石灰と比較して、土壌の酸度矯正速度が速いが、効果は持続しない。

④ シリカゲル肥料は、土壌pH を上昇させずにケイ酸分の補給を行うことができるため、水稲の育苗用に主に用いられている。

問１９．水稲の生育特性と施肥管理に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 高温障害の中で、特に背白粒や基部未熟粒は、登熟期の窒素過剰によって発生する場合がある。

② 幼穂形成期に施用する穂肥は、水稲の穂数と籾数の増加に有効である。

③ ケイ酸は、リン酸と同様に生育初期に必要とされるため、基肥での施用が望ましい。

④ 還元状態である水田では、リン酸は鉄に固定されるため、畑に比べてリン酸の施用量を多くする。

問２０．ハクサイの特性と栽培管理に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① ハクサイのゴマ症は、基肥窒素の施用過多で、特にアンモニア態窒素を多く施用した時などに発生しやすい。

② ハクサイの軟腐病は、主に結球期以降に外葉に近い葉の葉縁が軟化腐敗して特有の悪臭を発する病害である。

③ ハクサイの内葉の葉縁が褐変する芯腐れ症は、マグネシウム過剰によるものである。

④ ハクサイの養分欠乏症でよく問題となるのは、マグネシウムとホウ素である。

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