演習問題（択一問題）2024年度版

こちらは、CPD 認定対象プログラム［自己研鑽②］の「演習問題」となります。
（※問題のPDF版はこちら）

締切は、2025年3月21日（金）までの送信分と致します。また、単位の反映や正答の掲載は締切後に致します。
土壌医検定参考書などを確認しながら問題を回答して頂いて結構です。
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ご注意
・この演習問題（択一式）は「土壌医（１級登録者）」は単位取得の対象外です。
・正答率8割以上で単位取得（4単位）となります。
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氏名

所有資格名

土づくりマスター

土づくりアドバイザー

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資格登録番号

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（例）M15052537

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問１．電気伝導度（EC）と土壌の種類や土壌管理に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 保肥力の高い土壌では、塩基類が蓄積するため、ECが高まり濃度障害が起こりやすくなる。

② ECが高いと、硝酸化成菌の活性が低下し、亜硝酸態窒素が蓄積して作物に生育障害を起こすことがある。

③ 窒素成分を同量施用した場合、有機質肥料は無機質肥料よりECを上げやすい。

④ 一般に、ECは、土壌中の硝酸態窒素含量の推定に用いられているが、硫酸イオンを含む肥料を多く施用している場合には、その推定に利用できないことがある。

問２．作物のリン酸吸収の特性に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 作物による土壌中のリン酸の吸収量は、地温によって左右され、20℃から10℃に下がると、半分程度の量に低下する。

② 土壌中のリン酸が過剰になると、亜鉛や鉄の吸収抑制が起こる。

③ 土壌中のリン酸は、土壌pHが低い場合、鉄やカルシウムと結合して難溶性となり、作物に吸収されにくい。

④ 湛水下の水田土壌では、炭酸の影響で土壌が微酸性になるため、土壌中のリン酸は、可溶化されやすい。

問３．カリウムに関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 土壌中に存在するカリウムは、水溶性カリウム、交換性カリウム、非交換性カリウムおよび有機態カリウムの４つの形態である。

② 土壌鉱物である長石、雲母などに固く結合している非交換性のカリウムは、徐々に溶け出して交換性カリウムに移行する。

③ カリウムは、作物体内で移動しやすいため、欠乏症状は旧葉から現れるが、なかでもカリウム要求度の高い生育初期に現れやすい。

④ カリウムが欠乏すると、ブロッコリーでは、花蕾黒変症が発生することがある。

問４．ケイ酸に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 水稲は、生育前期でケイ酸吸収量が多く、特に幼穂形成期までの吸収量が多い。

② 水田土壌の有効態ケイ酸含量は、10mg/100g程度あれば十分である。

③ 灰色低地土の水田は、ケイ酸が土壌に吸着されやすいので、黒ボク土の水田よりもケイ酸の施用量は多い方が良い。

④ ケイ酸は、pHの高い土壌ほど、土壌への吸着量が増大する。

問５．マンガンの欠乏に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① マンガン欠乏症は、一般に、作物体の下位葉に発生しやすい。

② リンゴの粗皮病の発生要因は、マンガン欠乏によるものである。

③ 火山灰土では、土壌中のマンガンが土壌有機物と結合し不可給態化しやすく、マンガン欠乏症が発生しやすい。

④ 土壌の排水が悪くなると、マンガン欠乏症が発生しやすい。

問６．土壌の三相分布に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 三相分布は固相、液相および気相で構成され、固相率は地質や母材でほぼ一定の値となる。

② 一般に、火山灰土の作土層は、非火山灰土の作土層に比べて固相率が高い。

③ 作物にとって望ましい気相率は30～40%であり、20%以下では生育に障害が生じる。

④ 一般に、非火山灰土壌では、固相率が55～60%、液相率と気相率の和が40～45% が、作物生育に適している。

問７．圃場における土壌水分管理に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① サトイモは、水分を好む作物であり、灌水効果により品質向上は認められるが、収量への影響は少ないとされている。

② 温州ミカンでは、収量と糖度を向上させるため、果実成熟期にはpF3.0～3.8で管理することが推奨されている。

③ 葉ネギの夏期栽培では、pF2.5前後での適度の灌水が葉先枯れ抑制に効果的である。

④ 最大容水量とは、水の下方移動がなくなった状態の水分量をいう。

問８．作物生育と土壌物理性に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 水稲の収量や品質は、作土が深いほど向上する。

② ニンジンのくびれ症状は、土壌の排水性が悪いと発生しやすい。

③ ハクサイ根こぶ病は、土壌水分が最大容水量の60％以上の土壌で発生しやすい。

④ サツマイモ基腐病は、乾燥しやすい土壌で発生しやすい。

問９．土壌物理性の改善対策に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 堆肥を長期間連用すると、固相率は低下し、易効性有効水分は多くなる。

② 黒ボク土水田は、土壌物理性が良いため、稲わらを長期連用しても、気相率、孔隙率や仮比重の変化が認められない。

③ パーライトは、干害を受けやすい砂質土壌の保水性の改善に効果的であり、通気性が悪い粘質土壌の改善には効果がない。

④ 土壌の通気性や透水性の改善に、青刈トウモロコシ、ヘアリーベッチやクロタラリアが用いられる。

問１０．土壌病虫害に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 新鮮な有機物は微生物のエサとなり、施用すると菌数が増加し多様性を高めるので土壌病害の発生が少なくなる。

② 輪作は、病原菌密度が高くても微生物相の単純化を抑え、短期間に発病を抑制する効果がある。

③ 堆肥等有機物は、その原料や腐熟度などによって発病抑止力に相違がある。

④ 堆肥等有機物の施用によって自活性センチュウが増加するが、これによって寄生性センチュウを抑えることはできない。

問１１．有機物施用と土壌微生物相の変化に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 糖類などが多い新鮮有機物の施用は、原生生物のピシウム菌による苗立枯病などの発生リスクを高める。

② 堆肥等有機質資材の施用による病害抑制効果は、土壌微生物の多様化によるよりも、土壌病原菌の増殖を直接抑制することによると考えられている。

③ 米ぬかを施用すると、特に細菌や放線菌が増殖し、フザリウム病の発生を抑制する効果がある。

④ キュウリ、トマト、ナスなどの果菜類は、ほかの作物に比べて有機物施用による各種病害の軽減効果が低い。

問１２．熱利用による土壌消毒に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 土壌還元消毒は、地温30℃以上を、20～30日間維持することが一般的である。

② 土壌還元消毒効果が不安定な土壌病害として、トマト青枯病やホウレンソウ萎凋病がある。

③ 病原菌は乾燥状態では熱に弱いが、湿潤状態では強い。

④ 太陽熱土壌消毒は、土壌病害虫の防除効果は高いが、雑草防除の効果は低い。

問１３．リン酸質肥料に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

副成分のため、酸性改良効果がある。

② 熔成リン肥（熔リン）は、水溶性リン酸と、く溶性リン酸の両方を含む肥料で、肥効に持続性がある。

③ 苦土重焼リンは、く溶性リン酸を主成分とし、マグネシウム、カルシウムなども含み、生理的アルカリ性肥料である。

④ リン酸には、水溶性、可溶性とく溶性があり、可溶性リン酸は、水には溶けないが、作物によく吸収される。

問１４．加里質肥料に関する記述の中で、間違っているものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

※注：間違っているものはどれか。

① 塩化加里、硫酸加里およびけい酸加里は、いずれも、カリウム鉱石を原料とした加里質肥料であり、水溶性加里を含んでいる。

② 塩化加里は、老朽化水田や湿田に適した加里質肥料である。

③ 硫酸加里は、吸湿性がなく安定で、ほかの肥料と配合可能である。

④ 塩化加里は、塩素を嫌う一部の作物を除いて、大部分の作物に施用される。

問１５．有機質肥料の特徴に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① なたね油かすは肥効が緩効的で、化学肥料に比べて濃度障害を起こしにくいので、施用直後に播種できる。

② 動物質肥料に含まれる加里含量は、一般に、植物質肥料より低い。

③ 一般に、魚かすなどの動物質肥料の方が、なたね油かすなどの植物質肥料より、土壌施用初期の窒素無機化率が低い。

④ 各種有機質肥料の施用1か月後の窒素無機化率は、50%以上である。

問１６．堆肥の品質と用途に関する記述の中で、間違っているものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

※注：間違っているものはどれか。

① 家畜ふん堆肥中に含まれている窒素は、リン酸や加里と比較して、一般に、肥効率が低い。

② 炭素率（C/N比）が20以上の堆肥は、有機物の分解過程で一時的に微生物が窒素を取込むので、施用当初は窒素の肥効を期待できない。

③ 下水汚泥コンポストは、窒素とリン酸の含有率が高く、加里含有率が低い。

④ 堆肥中の病原菌を死滅させるためには、発酵温度を50℃までに高めるようにする。

問１７．水稲が必要とする養分に関する記述の中で、間違っているものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

※注：間違っているものはどれか。

① 水稲の窒素吸収量のうち、地力窒素の割合は、60～70%程度である。

② 水田土壌におけるリン酸は、湛水により還元化が進むので、鉄などと結合し難溶性となっていたリン酸が溶解度を増し、有効化しやすい。

③ 水田では、加里、石灰および苦土が不足することは少ない。

④ ケイ酸は、水稲にとって最も多く必要とする養分であり、生育全期間を通じて吸収されることから追肥よりも基肥の効果が高い。

問１８．ダイズに関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① ダイズの根粒菌は、開花期以降に急速に活性化してくる。

② ダイズは、pH5.0～5.5のやや酸性の土壌を好む。

③ 排水不良等で根粒菌の着生が少ない圃場では、窒素3kg/10aの追肥で、開花期以降の窒素不足分をカバーできる。

④ ダイズ一作の窒素吸収量は、30kg/10aで、吸収する窒素の供給量の多くは、地力窒素と根粒菌によるものである。

問１９．キャベツの生育特性と栽培管理に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① キャベツの窒素吸収は、生育初期には緩慢で、結球開始期以降にピークがある。

② キャベツは、窒素に近い量のカルシウムを吸収する。

③ キャベツは、根群分布が比較的深く、野菜類の中では過湿に強い部類に属する。

④ キャベツの根こぶ病は、糸状菌による土壌病害で、排水不良地や土壌pHの低い圃場で発生が多い。

問２０．カンキツ類の土壌管理に関する記述の中で、正しいものはどれか。次の中から一つ選びなさい。

① 温州ミカンは、耐乾性が弱いので、粘土含量が高く、湿潤な土壌での栽培に適している。

② こはん症は、果実生育期間中の土壌の過湿や肥料切れで、発生が多くなる。

③ 窒素施肥が過剰な場合には、土壌pHが低下してマンガン過剰症が起こりやすく、葉に褐色の斑点が生じて落葉する。

④ 温州ミカンが吸収する窒素は、ほかの果樹と比べて施肥窒素の寄与率が高く、約50%を占める。